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パートナーのなかには、これで貧困に苦しむようになった人はいないが、ほとんどは資産の90パーセント以上を失った。

市場が機能したときにそうなると考えられているとおりの結果になったのである。 以上の3つの物語は、1980年代と90年代に金融市場で地殻変動が起こり、新しい地域に活断層があることを示している。
第1に、3つの危機はいずれも、市場のうち、金融規制当局の監督権限がほぼ及ばない部分で起こっている。 レーガン政権のもとではじまった徹底した規制緩和によって、貸し出しの主体が規制対象外の企業に移行しつづけてきた。
2006年には、貸し出しのうち規制対象の金融機関による部分の比率は25パーセントほどにすぎなくなり、20年前の80パーセントとは様変わりしている。 教条的な自由市場論者は規制緩和の動きを歓迎しており、とくに熱心なのはG議長である。
たとえば1995年に、金融派生商品取引に対する証拠金規制、つまり最低資本規制に反対し、信じがたいことだが、そうした規制がない方が、「ブローカー・ディーラーは資金調達の選択肢が増え、したがって流動性管理が効率的になるので、安全性と健全性が高まる」と主張した。 LTCM危機が発生する直前の週に、議会証言で、「市場の価格設定と取引相手の調査によって、安全性と健全性を維持するために必要な点の大部分が解決すると予想される」と語っている。
2003年には投資会議で以下のように語った。 言い換えれば、「多数の国の経済」がときおり崩壊するのを容認する意思があれば、取引相手の調査にまかせておけばいいということなのだろう。
しかし、メリウェザーのように、食物連鎖の頂点にたつ人物は、この仕組みで巨額の報酬が得られるのだから、本物の自由市場論者はこの程度のコストなら安いものだと考えているのかもしれない。 同じG議長が、LTCM危機の際にFRBが介入しなければならなかった理由を、議会でこう説明している。
LTCMの破綻で市場の取引が止まる事態になれば、多数の市場参加者に深刻な打撃を与えかねず、同社と直接の取引がない参加者にも打撃が及び、多数の国の経済が痛手を負うことになりかねない。 アメリカも例外ではない。
金融派生商品を批判する際にはよく、ひとつのディーラーが破綻したとき、他のディーラーなどの取引相手に致命的な打撃を与え、連鎖倒産が起こると指摘される。 しかし、金融派生商品市場の参加者は、金融派生商品取引の際に取引相手の信用リスクを伴うことを十分に認識しているようであり、このリスクを緩和するためにさまざまな手段をとっている。

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